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事業ダッシュボード・テンプレート

画面の数字を手で書き写さない。元データを直して、作り直す。

このページは、S6:スタッフ管理をAIで行うの第3回ワークで使う、事業ダッシュボードの型と見本です。実際の運用の中で、何度も直しながら固まった形を、架空のひとり会社「ひなた工房」のデータに置き換えて載せています。

見本に出てくる人物・会社・数字は、すべて架空です。

3つの事業を、AIエージェント4体と、業務委託・外注・アルバイト・パートで回している会社を想定しています。1枚のHTMLに、次のものが並びます。

場所出るもの形元データ
最上部の数字今日のAIの動き、報告が遅れている事業、自分が動く件数字+14日の棒actionlog.csv・reports/・tasks/
今週の変化前週から、どの数字がどれだけ動いたか左右に伸びる棒(増=青・減=赤)metrics/metrics.csv
AIエージェント稼働中・待機・休止、直近14日の作業、直近4件の作業14日の縦棒(今日だけ色)members/・actionlog.csv
メンバー(人)契約形態ごとの数字(業務委託・外注=納期と検収、アルバイト・パート=シフトの実績)納品物の一覧・勤務時間の棒とメーターmembers/・deliveries/・shifts.csv
各事業担当の顔、メンバー、報告の鮮度、最終更新、動く数字、AIの直近の作業主役の数字は折れ線、ほかはスパークライン、報告は点とメーターbusinesses/・reports/・metrics/metrics.csv
下の方自分が動く件(ボールが自分にある行だけ)一覧tasks/

並びは更新が新しい順だけです。報告が7日を超えて止まっている事業は、赤い判定が付き、自然に下へ移ります。止まった数字は、折れ線が途中で終わるので、「届いていない」ことが形で分かります。

チャートの形(データの設計から決める)

Section titled “チャートの形(データの設計から決める)”

先に「何を知りたいか」を決め、その仕事に合う形を選びます。色は最後です。

知りたいこと形色の使い方
いまの数字と、12週の流れ数字+スパークライン。主役の数字だけ折れ線(ゼロ始まり)1色(先頭の青)。端点だけ値を出す
前週から、どれが動いたか左右に伸びる棒(中央が「変化なし」)増=青、減=赤、中央は灰
AIが動いている日・止まっている日14日の縦棒。今日だけ色、過去は灰強調(1つだけ色を付ける)
報告のリズム直近8週の点(届いた週は塗り、抜けた週は輪)+7日の目安のメーター状態の色(良い・悪い)は、状態だけに使う
数字が1つだけ数字そのもの(棒や円にしない)—

どの図にも、表で見る(12週の数字の表)が付いています。色や形だけに頼らないためです。

メンバーの欄は、契約形態ごとに見る数字を変えます(S6のPart 2の表と同じ考え方です)。

契約形態kind画面で見る数字見ない数字
AIエージェントai14日の作業件数、直近4件の作業使用量を成果の評価に使わない
業務委託(継続)partner納品物の納期・検収待ち・支払期日、担当事業の報告の鮮度稼働時間(指定しない)
外注(単発)outsource成果物の納期・検収期限・支払期日・金額稼働時間(指定しない)
アルバイトarbeit14日のシフトの実績、今週の勤務時間と契約の上限評価の点数・順位
パートpart同上同上

アルバイト・パート(雇用)は、労働時間の管理が法令で必要になります。ダッシュボードには、シフトの実績と契約の上限だけを出し、給与計算・社会保険・勤怠の管理は、専用のサービスと社会保険労務士などの専門家に任せます。業務委託・外注に「時間」の欄を作ると、雇用と見なされる要素(時間と場所の指定)に近づくので、作りません。

python build_dashboard.py # sample/ を読んで dashboard_sample.html を作る
python build_dashboard.py myproject # 自分のデータのフォルダを読んで、myproject/dashboard.html を作る
python build_dashboard.py --today 2026-10-05 # 基準日を指定する

自分の会社用にするときは、見本の sample/ を丸ごとコピーして、中身を自分のデータに差し替えます。足りない項目は、AIに聞き返させます。

1ファイル=1件。ファイルの先頭に、項目: 値 の項目欄を書きます(S6 Part 1と同じ作法です)。

myproject/
├── company.md 会社名・基準日
├── members/ AI・業務委託・外注・アルバイト・パート(1人=1ファイル。kind で形態を分ける)
├── businesses/ 事業(1事業=1ファイル。担当メンバーと、見る数字の名前)
├── reports/ 報告(週報・議事録)。届いたら1ファイル足す
├── metrics/metrics.csv アクセス・申込・広告クリックなど、外部の数字(週ごと)
├── actionlog.csv AIエージェントの作業記録
├── deliveries/ 業務委託・外注の納品物(納期・検収・支払)
├── shifts.csv アルバイト・パートのシフトの実績(雇用の人だけ)
└── tasks/ 台帳。載せるのは、担当が「自分」の行だけ

実際に使いながら、「これは見る価値がない」「これは最初の画面に要る」と直してきた結果の決まりです。自分の会社でも、まずこの13個で確かめます。

  1. ファーストビューに、各事業の状態・動く数字・最終更新を全部載せる。 更新履歴の表のような、読む順番が後ろの情報を、最上部に置かない。
  2. 並びは「更新が新しい順」だけにする。 固定しない。更新があった事業が、自然に上へ来る。
  3. 見るのは「動く数字」だけにする。 アクセス数・申込数・広告クリック・注文数・登録者数のような、外から入ってくる数字。「診断の種類が16個」「設問が40問」のような仕様は、動かないので監視しても意味がない。
  4. 報告の最終日と経過日数を、事業のカードの中に出す。 目安は週次(7日)。超えたら赤にする。
  5. 「届いていない」と「届いたのに保存していない」を分ける。 メールに届いた最終日と、フォルダに保存した最終日を、別々に見る。止まっているのが相手なのか、自分の取り込みなのかが分かる。
  6. 台帳に載せるのは、ボールが自分にある行だけ。 相手の宿題は載せない。自分は催促係ではない。人の点数や順位も作らない(Part 6の「AIは評価者にしない」と同じ考え方)。
  7. 精度の低い一覧は、下の「参考」に置く。 台帳が追いついていない項目は、上に出すと、全体への信頼を落とす。
  8. AIエージェントの動きを、省略しない。 直近の作業を、時刻つきで出す。人の仕事と同じ重さで見る。
  9. 数字には、出典と日付をつける。 読み取れなければ「未取得」、記録がなければ「記録なし」と出す。推測で埋めない。
  10. 画面は、読み取り専用の生成物にする。 書き込みは各台帳へ。直すときは元データを直して、作り直す。
  11. 限定情報を含む画面は、本人だけが見られる場所に置く。 公開するなら、ログインの保護をかけてから。
  12. メンバーは、契約形態ごとに見る数字を変える。 業務委託・外注は「納期・検収・支払」で見て、時間は管理しない(Part 7)。アルバイト・パートは「シフトの実績と契約の上限」で見る(雇用は労働時間の管理が要る。給与・社会保険は専用のサービスと専門家へ)。人の点数や順位は作らない。
  13. 連絡は、状況から案を出し、ボタンひとつで下書きまで。送信は自分で。 人にはメールの下書き、AIにはToDoに入れる指示文。本文を読まずに送らない。

連絡ボタン(状況に応じて、ひとことの手間で)

Section titled “連絡ボタン(状況に応じて、ひとことの手間で)”

メンバーのカードには「連絡する」(AIには「指示を出す」)があります。そのメンバーの状況から、いま要りそうな連絡の案だけが並びます。押すと、人にはメールの作成画面が、AIには指示文のコピーが出ます。送信はしません。 本文を読んで、自分で送ります。

状況出る案本文に入るもの
納品物が検収待ち納品のお礼と次の依頼お礼、検収の期限、支払日、次にお願いしたい仕事(空欄)
納期を過ぎた納期の確認納期、状況の確認、こちらで調整できること
納期が3日以内納期前のひとこと進み具合、途中のものを見せてもらえること
報告が7日以上届いていない(業務委託)報告のお願い最後にもらった日、お願い
勤務時間が契約の上限を超えた(アルバイト・パート)勤務時間の相談今週の時間、上限、来週のシフトの調整
上記以外のアルバイト・パート来週のシフトの確認入れる日と時間、お休みの希望
AIエージェント(稼働中・待機・休止)次の仕事を渡す結果・読むもの・してよいこと/してはいけないこと・完了条件・証拠
  • 宛先は members/*.md の email(省略すると example.com の仮の宛先が入ります。実際の運用では本物を入れます)。
  • 「次にお願いしたい仕事」のような空欄は【 】で出るので、自分で埋めてから送ります。
  • AIへの指示文には、必ず「してはいけないこと(送信・公開・削除・支払い)」と「完了条件」「証拠」が入ります。
  • 最初はこのとおり下書きまでにします。送信まで自動にするのは、本文を毎回読めるようになってからでも遅くありません。

見やすさは、センスではなく、いくつかの決まりで作ります。

  • 色は役割で決める。 AIエージェントは、先頭の4色(青・橙・水色・黄)を、決まった順で使い、アイコンの形でも見分ける。状態の色(良い・悪い)は、状態だけに使う。増減は青と赤(中央は灰)。
  • 色だけに頼らない。 状態には、色のほかに、文字と印(●・✕・▲・▼)を付ける。
  • 線は細く、格子は髪の毛の細さ。 線は2px、端点は8px(まわりに背景色の輪)、面は10%の薄い塗り、棒は上だけ4pxの丸み。値のラベルは端点だけで、全部の点には付けない。
  • 文字は、データの色にしない。 文字は、文字用の色(濃い・中間・薄い)にし、色は、隣の小さな印に任せる。
  • 明るい配色と暗い配色の両方で確かめる。 暗い配色は、反転ではなく、別に選んだ色。AIの先頭4色は、検証用のスクリプトで、両方の配色で確かめている。
  • ホバーで値が読める。 折れ線は、縦の線で週を選び、その週の値と前週との差を出す。ただし、値は、表でも読めるようにしておく(ホバーだけにしない)。

自分の会社用に作る(AIへの依頼例)

Section titled “自分の会社用に作る(AIへの依頼例)”
この見本(build_dashboard.py と sample/)を読んで、私の会社用のダッシュボードを作って。
・元データは myproject/ の members・businesses・reports・metrics・tasks にある。足りない項目は聞き返して
・最初の画面に、各事業の状態・動く数字・最終更新・報告の経過日数を全部出す。並びは更新が新しい順だけ
・AIエージェントの直近の作業は、省略せずに出す
・載せるのは、ボールが私にある行だけ。相手の宿題や、人の点数・順位は作らない
・読めない数字は「未取得」、記録がなければ「記録なし」と出す。推測で埋めない
・出力は、読み取り専用のHTML 1枚。スマホ幅でも崩さない

見本の作りをそのまま使わず、「自分の事業で、毎週変わる外部の数字は何か」を先に決めてから頼むと、画面が実用になります。

外から見られる場所に置くとき

Section titled “外から見られる場所に置くとき”

ダッシュボードには、担当者の名前、数字、連絡先が入ります。公開用のURLに置くなら、次の順番を守ります。

  1. 本人だけがログインできる保護を、先にかける(Cloudflare Pagesなら、Cloudflare Accessで、自分のメールだけを許可する)
  2. 保護がかかっているかを、公開の直前に、スクリプトで検査する。保護されていなければ、中身をアップロードしない
  3. 検査を飛ばす指定は、用意しない

顔写真や実名を載せるときは、本人の了承を取ります。

報告が届いたら、reports/ に1ファイル足して、スクリプトを実行し直します。毎朝の定期実行(朝の受信箱の整理のあと)に組み込むと、画面が自然に最新になります。AIが報告を保存するところまでと、画面を作り直すところを、別の手順として分けておくと、止まったときの原因が分かります。