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S2:情報をまとめて使えるようにする

声を上げる場所を、自分が選ぶ。需要のない場所で消耗しない。

S2を終えると、2つのものが手に入ります。

  1. 外の世界の情報を取り込んで体系化した基盤(research/ — ネット・書籍・動画・競合サイトなど各種メディアから集めた情報を、ブックマークやスクショではなくMDファイルとして蓄積し、AIが読める形に整理した状態。
  2. データで選んだ市場とターゲット — 自分のスキルを職業の枠の外で再定義し、お金が回っている市場と狙う相手を特定した状態。「どこで・誰に・何で戦うか」が決まります。

S1で作ったのは自分の地図でした。S2で作るのは、その地図に接続する外の世界の地図です。

そして総仕上げのワークでは、ここまでをすべて統合して中期経営計画を1本組み上げます——市場選定で終わらず、3年の事業設計図まで描き切るのがS2です。


市場選定で失敗する人は、たいてい2つのどちらかでつまずきます。

① 情報が「使えない形」で散らばっている

気になった記事はブラウザのタブに、競合のスクショはスマホのカメラロールに、本の付箋は本棚に——こうして集めた情報は、量があっても判断には使えません。AIに「この市場どう思う?」と聞いても、手元に構造化されたデータがなければ、AIは一般論しか返せません。

② 市場を主観で選んでしまう

「需要がありそう」「自分が好きだから」で市場を選ぶと、「やってみたら誰もお金を払わなかった」という状態に陥ります。市場はお金の流れというデータで選ぶものです。

S2はこの2つを同時に解決します。各種メディアから情報を取り込んでMD化・体系化し(情報を使える形にする)、そのデータをもとに市場を選ぶ(主観で選ばない)。情報を「まとめて使えるようにする」ことが、正しく市場を選ぶための土台になります。


このスキルの核心:認知フレームワークの破壊

Section titled “このスキルの核心:認知フレームワークの破壊”

市場を選ぶ前に、押さえておくべき本質があります。

自分の認知フレームワークを破壊し、知覚の外側へとアプローチすること。

専門分野を持つと、人は無意識にその分野の「社会的な形」に沿って考えるようになります。

  • 飲食店経営者 → 「どうやってレストランを流行らせるか」
  • 弁護士 → 「どの事務所に所属するか」「自分の事務所をどう運営するか」
  • デザイナー → 「どのクライアントから仕事をもらうか」

このように考えている限り、その人は社会的規範によって定義された役割の中でしか動けません。一方、同じ飲食店経営者でも「自分は『食の体験を設計する力』を持っている」と捉え直した人は、その力が最も活きる市場——たとえば飲食店向けのコンサルティングや、地域の食ブランディング支援——を主戦場として選び直せます。これは「レストランをどう流行らせるか」という問いの中からは出てきません。知覚の外側から市場を見た結果です。

S1で作ったOntology(頭の中の地図)は、ここで武器になります。自分の専門性・経験・価値観を、職業の枠を外して概念として並べ直すと、「自分が本当に何ができるか」が全く違う解像度で見えてきます。

【Before:職業フレームで見る】
飲食店経営者 → 市場 = 飲食業界
【After:Ontologyで概念化して見る】
「食の体験を設計できる」
「人が集まる場所を作れる」
「仕込みの工程を言語化できる」
「地域のコミュニティに深くつながっている」
戦える市場の候補が広がる
(飲食店向けコンサル/食のオンライン講座/地域ブランディング 等)
この中から、勝てる1つを主戦場に選ぶ ← S2のゴール

これが知覚そのものを拡張するということです。S2でやるのは、広げた知覚で見えた候補の中から主戦場を1つ選ぶこと。複数の市場を同時に攻める多面展開はS4のテーマです。そして選んだ市場が本物かどうかは、次の方法論で外部情報を取り込んで検証していきます。


方法論:情報を取り込み、体系化し、市場を決める

Section titled “方法論:情報を取り込み、体系化し、市場を決める”

S2は5つのSTEPで進みます。STEP 1で自分と自社を、STEP 2〜4で外の世界を取り込んで体系化し、STEP 5で決める——という流れです。

このスキルで新しく作るフォルダは research/ です。S1の myproject に1つ追加します。

myproject/
├── inbox/
├── ontology/
│ ├── concepts/
│ ├── people/
│ ├── organizations/
│ └── relations/
├── actionlog/
└── research/ ← S2で追加:外部情報の取り込み先
├── sources/ 取り込んだ一次情報(記事・書籍・動画の要約MD)
├── market/ 市場規模・トレンドのリサーチMD
├── competitors/ 競合プレイヤー(1社 = 1ファイル)
└── analysis/ 隙間分析・市場選定・参入戦略・アクションプランのMD

Tip: フォルダ名は「半角英数の短い単語」にする S1と同じ原則。sources は「取り込んだ素材」、competitors は「競合」、analysis は「自分の分析」——名前を見ただけで役割が分かる状態にしておくと、AI-Agentへの指示が書きやすい。


STEP 1:自分の情報やスキルを言語化し、AIで分析をかける

Section titled “STEP 1:自分の情報やスキルを言語化し、AIで分析をかける”

STEP 1で言語化するのは2つです。① 自分(個人)② 所属している会社(自社)。そして最も重要なのが、この2つをOntology上で明確に線引きすることです。

なぜ分けるのか——自分が持つスキルと、会社が持つ資産・看板は別物だからです。混ぜて記録すると、AIは「どこまでが自分の力で、どこからが会社の力か」を区別できなくなります。会社を移っても、独立しても、自分は持ち運べる。だから両者は最初から別ファイルにします。

進め方は、まず自分の情報を集めて1枚のMD(people/氏名(自分).md)に、次に会社の情報をまとめて1枚のMD(organizations/会社名(自社).md)に集約し、いつでも参照できる状態にしておきます。自分は people/(人物)、自社は organizations/(組織)と置き場所が分かれていること自体が、線引きになります。

Tip: ファイル名は「自分/自社」ではなく実名にする 自分.md自社.md のような相対的な名前は避け、伊藤雄吉(自分).md〇〇株式会社(自社).md のように実名+(自分)/(自社)の印で作る。Ontologyが育ち、人物や組織が何十件も並んだ状態で体系的な解析をかけると、Agentは「で、依頼人(=この地図の持ち主)は誰だったか」を見失いやすい——これはAgentあるある。実名で固定し、(自分)(自社)の印をつけておけば、どれだけ分析が深くなっても主体がぶれない。(このページでは便宜上 氏名(自分).md会社名(自社).md と表記します)

① 自分(個人)の情報とスキルを集約する

Section titled “① 自分(個人)の情報とスキルを集約する”

まず、ネットに出ている「外から見た自分」を集める

本名で事業をしている人——経営者・士業・店舗オーナー・専門家など——は、すでにネット上に自分の情報が散らばっています。会社サイト、取材記事、登壇・寄稿、SNS、口コミ、過去の発信。これらは**「外から見た自分」**です。

自分の頭の中の認識(内側)と、外から見えている姿(外側)は、たいていズレています。そして、そのズレ自体が市場のヒントになります。「自分では当たり前だと思っていたことが、外では強みとして語られている」——そういう発見がここで起きます。

これは同時に、次のSTEP 2でやる「情報を取り込んで構造化ナレッジにする」スキルの予行演習でもあります。いちばん身近な題材(自分)で、取り込みの型を一度やってみます。

「(自分の名前・会社名)」でネットを調べて、
外から見える私の情報を構造化ナレッジにまとめてください。
- どんな人 / 事業として紹介されているか
- 強み・専門性として書かれていること
- 出てくる実績・経歴・関わり
- 出典(URL)を必ず付ける
→ research/sources/ に保存してください

Tip: ネットに情報が少なくても、それ自体がデータ 検索してもほとんど出てこない人は、「まだ外から見えていない」という状態。これは声の主権の出発点そのもの。無理に情報をひねり出す必要はなく、次の自己申告(内側)を中心に進めてよい。S3で発信を始めたあとにここへ戻ると、集まる情報が増えている。

Tip: 本名を出したくない人はこのパートを飛ばす プライバシーを守りたい人・まだ本名で活動していない人は、このネット収集は飛ばし、次の「自分のスキルを話す」から始めてよい。

S1のinboxから「経営者としての想い・人生設計」を引き出す

外から見た自分の次は、内側です。内側はスキルの前に、まず想いから。中期経営計画のビジョン・方向性は、ここを源にします。

大事なのは、AIに「ビジョンを作って」と言わないこと。それをやると、誰にでも当てはまる一般論が返ってきます。本物の想いは、すでにS1inbox/ に——日々の音声メモや走り書きとして——こぼれています。そこから拾います。

inbox/ の音声メモ・メモを全部読んで、私の「経営者としての想い・人生設計」を
抽出してください。
- この事業で何を実現したいか
- 会社を3年後どうしたいか(拡大/維持/承継/売却 など)
- 自分はどこまで関わり続けたいか
- 人生で大事にしたいこと(時間・家族・お金・社会との関わり)
→ people/氏名(自分).md の「想い・人生設計」として反映してください

Tip: inboxが薄いときは、先に話してから抽出する S1を始めたばかりで inbox/ の蓄積が少ないなら、まず「この事業で何を実現したいか」を10分ほど音声メモに話して inbox に入れる。ゼロから書こうとせず、一度しゃべって”こぼして”から、AIに拾わせる。

さらに、自分のスキルと経験を足す

想いを言語化したら、次はスキルと経験です。自分のスキルは、自分の視点からは見えにくいものです。「これは当たり前のことだ」と思っていることが、他の人には全くできないことだったりします。AIに具体的に話し、外から集めた情報とも突き合わせて、客観的に整理してもらいます。

やること:できる限り具体的にAIに話す

(AIへの話し方の例)
「私は飲食店を10年経営してきました。
仕込みのオペレーションを1人で設計でき、
原価率を28%以下に保つ発注管理をしています。
スタッフ3人でランチ100食を回したこともあります。
地域の商店街とのコネクションもあります。」

話すときは、次の内容を盛り込むとAIが整理しやすくなります。自分にしか語れない情報——ネットにも、AIの一般知識にも無いもの——を出すのがコツです。

話すとよい内容リスト

  • これまでの経験・キャリア(年数・何をやってきたか)
  • できること・得意なこと(できれば数字や実例つき)
  • 苦手なこと・やりたくないこと
  • 持っている資格・専門知識・独自のやり方
  • これまでの実績(数字で語れるもの)
  • 事業に投下できる資源:事業に割ける時間/使える自己資金/リスク許容度(どこまで攻めて/守りたいか)

AIはこの内容を整理し、ontology/people/氏名(自分).md にまとめます。

- オペレーション設計力(少人数で高回転を実現)
- 原価管理・発注設計
- 地域コミュニティとのリレーション構築
- 食体験のコンテンツ化(言語化・可視化)

Tip: 「当たり前」を疑う質問をAIに投げ返してもらう 自分では強みだと思っていないことが、最大の差別化要因であることが多い。「いま話した中で、ほとんどの人ができないことはどれか」「業界の外の人が聞いたら驚くことはどれか」とAIに逆質問させると、自分では見えていなかったスキルが出てくる。

次にAIに聞くこと:このスキルを必要としている人は誰か

  • 「このスキルを必要としている業種・職種を幅広く挙げて」
  • 「このスキルが差別化になる市場を、飲食業界の外にも広げて考えて」
  • 「いま思いつく知り合い(取引先・同僚・友人)を伝えるので、このスキルが刺さりそうな人を一緒に考えて」

この段階では、知り合いの情報はまだOntologyに揃っていません。思いつく範囲で口頭でAIに伝えれば十分です。

Tip: 人物データベース(people/)の本格構築はS6で行う 「誰にこのスキルが刺さるか」のマッチングは、知り合いを1人1ファイルで蓄積した people/ フォルダがあるほど精度が上がる。だが人物データベースの構築——社会関係資本をOntologyで可視化する作業——はS6のテーマで、S2の時点ではまだ手をつけていないのが普通。ここでは思いつく人を口頭で挙げる程度でよい。S6を終えて people/ が揃ったあとにこのSTEP 1のマッチングを再実行すると、「このスキルはAさんのXX事業で使えそう」という提案が、はるかに高い解像度で返ってくる。S2で市場の仮説を立て、S6で人物データを足して再検証する——この往復でターゲットの精度が上がっていく。

自分を1枚に集約する

ここまでの「想い・人生設計」「外から見た自分」「自分で話したスキル」「誰に刺さるか」を、AIに1枚へ集約させます——people/氏名(自分).md。これが、以降の市場調査すべての起点になる『持ち運べる自分』のデータです。

② 所属している会社(自社)の情報を集約する

Section titled “② 所属している会社(自社)の情報を集約する”

次に、いま所属している(または経営している)会社の情報を1枚にまとめます。自分個人とは別に、会社という単位で何を持っているかを言語化します。

集める情報は、いまのS2で使うものだけでなく、この先のスキルで効いてくるものまで含めて1枚に集めておきます。Ontologyは育てていくものなので、最初から全部埋める必要はありません。分かる範囲から書き、スキルが進むたびに追記すれば十分です。

集める情報関連SOVRENスキル
理念・ビジョン経営理念・ミッション、3年後に目指す会社像S1
事業・商品事業内容、主力の商品/サービス、提供価値S2S4
顧客主要顧客は誰か、顧客が抱える課題S2S3
売上・収益の構成顧客別/商品別の売上比率、主要顧客への依存度、リピート率、採算S5S8
財務売上・コスト構造・粗利/利益率・キャッシュフロー・自己資本・借入、過去数年の業績推移S5S8
規模・組織会社規模、従業員数、組織図、主だった同僚(キーパーソン)S6S7
業務プロセス仕事の流れ(バリューチェーン)とボトルネックS6
資産・強み設備、ブランド、取引先、立地、実績、許認可(個人スキルとは別の資産)S2
関係性主要取引先、仕入先、提携パートナーS6
経営課題・リスク人手不足、後継者、設備老朽化、資金繰りS5S6

会社も「外から見た情報」が使えます。自社サイト・パンフレット・登記情報・取材記事・口コミを、STEP 2の取り込み方で構造化ナレッジにして、1枚に集約します。

自社サイト(URL)と渡す資料を読んで、
「自社」の情報を organizations/会社名(自社).md に1枚で集約してください。
- 経営理念・ミッション・3年後に目指す会社像
- 事業内容・主力の商品/サービス・提供価値
- 主要顧客と、顧客が抱える課題
- 売上の構成(顧客別/商品別の比率、主要顧客への依存度、リピート率、採算)
- 財務の全体像(売上・コスト構造・粗利/利益率・キャッシュフロー・自己資本・借入、過去数年の業績推移)
- 会社規模・従業員数・組織図・主だった同僚(キーパーソン)
- 業務プロセス(仕事の流れとボトルネック)
- 会社の強み(設備・ブランド・取引先・立地・実績など、個人のスキルとは別の資産)
- 主要取引先・仕入先・提携パートナー
- 市場での立ち位置
- 経営課題・リスク(人手・後継者・設備・資金繰り)
分かる範囲でよい。出典(URL)を付け、推測は「未確認」と明記してください。

Tip: 同僚など「人」は名前を控える程度でよい(本格管理はS6) 組織図やキーパーソンは、自社プロフィールには「名前と役割」を控える程度にとどめる。同僚・取引先を1人1ファイルで本格的に管理するのはS6people/。ここで人物の中身まで作り込むと二重管理になる。会社名(自社).md には『誰がいるか』の地図だけを置き、人物のプロフィールはS6で育てる——と分けておく。

Tip: 「自分」と「自社」を混ぜない——これが線引きの肝 記録するとき「これは自分個人の力か、会社の資産か」を必ず分ける。「10年の現場経験」は自分(辞めても持ち運べる)、「駅前の好立地」は会社(辞めたら残らない)。分けておくと、STEP 3の3C分析で『Company』を自社で、自分の市場価値を個人で、別々に評価できる。独立・転職・新規事業を考えるときも『自分』だけを抜き出して再利用できる。混ぜると、AIは『あなた個人の本当の実力』を見誤る。

people/氏名(自分).mdorganizations/会社名(自社).md——この2枚が、以降のすべてのSTEP(市場調査・3C分析・市場選定)で常に参照する土台ファイルになります。


STEP 2:各種メディアから情報を取り込み、構造化ナレッジにする

Section titled “STEP 2:各種メディアから情報を取り込み、構造化ナレッジにする”

ここがS2の核心スキルです。ネット・書籍・動画・競合サイト・画像など、外の世界の情報を「構造化ナレッジ」のMDに変換し、自分のOntologyに取り込みます。

ブックマークやスクショで集めた情報は、後で見返しても使えません。AIが読んで判断に使える構造に変換して初めて、情報は「使える」状態になります。

Tip: 「構造化ナレッジ」とは ただの要約やメモではない。AIが他の情報と突き合わせて判断に使えるように整えた知識のこと。具体的には ①出典(誰が・いつ・どこで)②要点 ③自分への示唆 ④関連する概念へのリンク——の4つがそろったMD。人間のメモは「自分が後で思い出すため」のものだが、構造化ナレッジは「AIが横断して使うため」のもの。だから出典とリンクが命になる。

取り込む対象の例

メディア取り込み方
書籍(おすすめ)スマホでページをスキャン → そのファイルを指定して構造化(下に詳しい手順)
Web記事・ニュースURLをAIに渡す
公的一次資料①資料をURL/PDFで渡す ②ざっくりした質問でAgentにWebリサーチさせる(自分で探さなくてよい・下に例)
YouTube・動画文字起こし(字幕)をAIに渡す
競合サイトURLを渡し、サービス・価格帯・ターゲットを抽出させる
画像・紙資料写真・スキャン画像をAIに渡す
SNS投稿反応が大きい投稿を集め、何が刺さっているか分析させる

Tip: 資料は「探して渡す」だけでなく「ざっくり聞いてAgentに調べさせる」 公的資料や業界データを自分で探して渡すのは、慣れた人向け。慣れていなければ、ざっくりした質問でAIエージェントにWebリサーチさせればよい。自分で探さなくても、Agentが一次資料を見つけて構造化してくれる。

「飲食業界の人手不足と賃金の最新動向、使える補助金があれば、
官公庁・公的データを中心に調べて、出典付きで構造化ナレッジにまとめて」

出てきた数値は元データで裏取りする(→ Tip「AIの要約は必ず一次情報で裏取り」)。

1回の指示で、構造化からOntology接続まで済ませる

手順を2つに分けると、現場では迷いが生まれます。情報(画像・ファイル・URL)を渡したら、1回の指示で「構造化ナレッジMDの保存」と「Ontologyへのリンク保存」まで一気にやらせます。

(画像/ファイル/URL を渡して、続けてこう指示する)
これを構造化ナレッジにしてください。
1. 内容を読み、research/sources/ に構造化したMDとして保存する
(出典・取得日・要約・自分への示唆・引用をセットで)
2. 関連する概念を ontology/concepts/ に反映する(新しい論点なら新規ファイルを作る)
3. つながりの情報を ontology/relations/links.json に追記する

この1回で「取り込む・構造化する・自分の地図につなぐ」が完了します。S1で concepts/relations/ の置き場はすでに作ってあるので、AIはそこへ放り込むだけです。手順を分けないことが、迷わず続けるコツです。

保存される research/sources/ のMDは、次のような形になります。出典と日付を必ず残すのが鉄則です。

---
source: 飲食店のAI導入事例まとめ
url: https://example.com/article
type: web記事
captured: 2026-06-20
tags: [飲食, AI導入, 事例]
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## 要約
- 個人店の8割がいまだ予約管理を電話・手書きで運用
- AI予約システム導入で月15時間の削減事例
- 導入の壁は「設定が分からない」(技術ではなく案内不足)
## 自分にとっての示唆
- 「現場を知っている × AIを設定できる」人が橋渡しになれる
- 売り物は技術ではなく「設定代行+運用案内」かもしれない
## 引用(出典明記)
> 導入をあきらめた店舗の理由の1位は「初期設定が分からない」(44%)

具体例:本を1冊、構造化ナレッジにする

S2でいちばんおすすめのインプットはです。ネット記事より情報がまとまっていて、著者が体系立てて検証した一次情報の塊だからです。断片的な情報ではなく、市場の捉え方そのものを取り込めます。

  1. スキャンする — Google Driveのスマホアプリの「スキャン」機能で、取り込みたいページを撮影し、PDFとしてDriveに保存する(カメラで普通に撮るより歪みが少なく、テキスト化の精度が上がる)。
  2. 構造化ナレッジ処理にかける — PCに同期されたそのファイルを指定し、上の「これを構造化ナレッジにしてください」を1回指示する。AIがMD化し、概念とリンクまで保存する。
  3. 自分でチェックし、Agentで試す — 出来たMDを必ず自分で読む。意味が分からない・自分の言葉でない箇所は直させる。そのうえで、取り込んだナレッジを使って、Agentにいくつか検討させてみる。
(チェック後、取り込んだナレッジを使ってAgentに試させる例)
いま取り込んだ本のナレッジを使って、次を検討してください。
- この本の枠組みで自分の市場を見ると、どこに隙間があるか
- 著者の主張のうち、自分の事業にそのまま使えるもの・使えないもの
- この考え方は people/氏名(自分).md とどうつながるか

取り込んだナレッジが「読んで終わり」ではなく、その場で自分の市場検討に効く——この往復を一度体験すると、構造化ナレッジを貯める意味が腹落ちします。そして次のSTEP 4の横断統合は、こうして接続済みのナレッジを横に並べるだけの作業になります。

Tip: AIの要約は必ず一次情報で裏取りする AIはURLの内容を要約できるが、古い知識や推測を混ぜてもっともらしく書くことがある。数字や事実は、元の記事・データに当たって確認する。確認できないものは「未確認」と明記して残す。出典のないMDは、Ontologyの中ではゴミになる。

Tip: 引用は「出典・日付・原文」をセットで残す あとで市場選定の根拠として使うとき、出典のない数字は使えない。「誰が・いつ・どこで言ったか」をセットで残しておくと、S3の発信やS4の事業設計で、根拠のある主張ができるようになる。

Tip: 「集める」と「構造化」を分けない ソースを読んだ直後が、何が示唆かを一番つかめている瞬間。「面白そうな記事を50本まとめて、あとで構造化」とやると、読まないMDが積み上がるうえ、全部読み直すコストが二重にかかり鮮度も落ちる。1テーマにつき良質な数本に絞り、1本取り込んだら1本、概念リンクまで張り切る。S1の「集めると読むを分けない」と同じ原則。


STEP 3:本業を最適化する市場調査をOntologyで行う

Section titled “STEP 3:本業を最適化する市場調査をOntologyで行う”

S2の市場調査は、ゼロから新しい参入先を探すためだけのものではありません。多くの人にとっては、いまやっている本業を「どこで・誰に・何で戦うか」という軸で最適化するための調査です。主観で市場を見ると、「需要があると思っていたのに稼げない」「強みを活かせない場所で消耗する」という状態に陥ります。データで見ます。

ここでOntologyが効きます。STEP 1で作った 氏名(自分).md会社名(自社).md を、調査のたびにAIへ一緒に読ませること——これが「Ontologyで市場調査を行う」という意味です。同じ「○○市場を調べて」でも、自分と自社のデータを渡して調べさせると、一般論ではなく、自分と自社の実情に紐づいた答えが返ってきます。たとえば市場のお金の流れを調べさせれば、ただの解説ではなく「自社のどの強みが、その流れのどこで効くか」まで含めて返る。この差が、調査の精度とスピードを決めます。

Tip: S2の射程は「本業の最適化」まで 本業の周辺領域への横展開——メディア・教育・コンサルなど、核を中心に複数の収益モデルへ広げること——はS4:ビジネスを多面展開するで扱う。S2ではまず、本業そのものを「勝てる市場・ターゲット」に最適化することに集中する。広げるのは、核が定まってから。

市場調査は、〈基礎データを集める〉→〈フレームワークで構造を読む〉の2段で進めます。

まず押さえる基礎データ(結果は research/market/ research/competitors/ に蓄積)

調査項目AIへの依頼例保存先
市場規模「〇〇市場の国内規模と成長率を調べてMDにまとめて」market/
競合調査「〇〇ジャンルの主要プレイヤーと価格帯・ビジネスモデルを一覧にして」competitors/
地域調査「〇〇エリアで〇〇サービスを提供している事業者を調べて」market/
トレンド分析「〇〇業界で直近2年間に伸びているサービスをまとめて」market/
技術動向「〇〇業界に効くAI・ツール・DX技術の最新動向を調べて」market/
お金の流れ「〇〇市場で、誰が誰にお金を払っているかをまとめて」market/
補助金・制度「〇〇業で使える補助金・助成金・交付金を、要件と期限つきで調べて」market/
コスト動向「〇〇業の原材料・仕入・人件費・エネルギー・金利の動向を調べて」market/
人材・賃金「〇〇業の採用難・賃金相場・人手不足の状況を調べて」market/
資金調達・金融「中小向けの融資・金利・信用保証の今の状況を調べて」market/
成功事例・ベンチマーク「〇〇業の先行・成功事例の勝ち筋と拡大手順を調べて」sources/
規制・税制「〇〇業に関わる規制・税制改正の動向を調べて」market/

依頼のたびにファイルが増え、分析の解像度が上がっていきます。STEP 2で取り込んだ sources/ の一次情報と、ここでAIに調べさせた market/ のデータが組み合わさることで、「肌感覚」ではなく「根拠」で市場を語れるようになります。

Tip: 市場調査はエリアを限定すると精度が上がる 「〇〇市場」とだけ聞くと全国の一般論が返ってくる。中小の商圏は地域に根ざしているので、「横浜エリアの」「福岡エリアの」のように地理的な区分を足すと、競合・お金の流れ・人材/賃金相場・補助金(自治体独自の制度もある)が、一気に自分の現実に近づく。上の依頼例の「〇〇」に必ず地域を入れて聞く。

Tip: 競合は1社1ファイルで残す 競合をまとめて1ファイルに書くと、後で「この価格帯の競合だけ比較したい」というときに使いにくい。competitors/ に1社1ファイルで残し、提供サービス・価格・ターゲット・強み・弱みを同じ項目で揃えておくと、STEP 4で比較表に変換しやすい。

本格的な市場調査フレームワークにかける

基礎データがたまったら、定番の分析フレームワークにかけて構造を読み解きます。ここでOntologyの強みが効きます。どのフレームワークにも「自社(Company)」の視点が必要ですが、あなたはそれを organizations/会社名(自社).md(と個人の people/氏名(自分).md)で即埋められる。AIに research/ontology/ を読ませてからかけると、教科書通りの一般論ではなく、自分の本業に紐づいた分析が返ってきます。

フレームワーク何が分かるか保存先
3C分析市場・競合・自社の3点から、自分が勝てる位置analysis/
PEST分析政治・経済・社会・技術のマクロ変化が本業に与える影響market/
5フォース分析その業界が「そもそも儲かる構造か」analysis/
TAM / SAM / SOM市場の大きさと、現実的に取れる範囲market/

3C分析 — 市場・競合・自社を一枚で突き合わせる。Ontologyの本命。

research/ と ontology/organizations/会社名(自社).md・ontology/people/氏名(自分).md を読んだうえで、
「○○市場」を3C分析してください。
- Customer:顧客は誰で、何に困っているか
- Competitor:competitors/ の各社の強み・弱み
- Company:自社の強み(organizations/会社名(自社).md)と、私個人の強み(people/氏名(自分).md)を分けて
3つを突き合わせ、私が勝てる位置を提案してください。
→ research/analysis/3C.md に保存

PEST分析 — 本業に効くマクロ環境の追い風・向かい風を押さえる。

「○○市場」に効くマクロ環境を PEST で調べてください。
政治・経済・社会・技術それぞれで、本業の追い風と向かい風を出典付きで。
→ research/market/pest.md に保存

5フォース分析 — その業界が儲かる構造かを見極める。

「○○市場」を5フォースで分析してください。
新規参入のしやすさ/代替品/買い手の交渉力/売り手の交渉力/既存競合の激しさ。
各項目を強・中・弱で評価し、「この業界は儲かる構造か」を結論づけてください。
→ research/analysis/5forces.md に保存

TAM / SAM / SOM — 市場の大きさと、現実に取れる範囲を試算する。

「○○市場」の規模を TAM / SAM / SOM で試算してください。
- TAM:市場全体 - SAM:自分が狙えるセグメント - SOM:現実的に取れる範囲
数字は必ず出典と前提を明記し、推計は計算過程も残してください。
→ research/market/market_size.md に保存

Tip: 本業がある人は「一次情報」を取りにいける ネットの二次情報だけが市場調査ではない。本業があるなら、既存顧客・取引先・現場スタッフに直接聞ける——これが最強の一次情報。「最近何に困っているか」「直近で何にお金を払ったか」を数人に聞き、その声を構造化ナレッジにして research/sources/ に入れる。フレームワークの精度が、二次情報だけのときより一段上がる。

Tip: フレームワークは「埋めること」が目的ではない 3CやPESTの枠を埋めて満足するのは典型的な失敗。フレームワークは、最後に必ず「で、自分はどこで戦うのか」という1つの結論に集約させる。AIに「この分析から、私が取るべき一手を1つ挙げて」と必ず聞く。


STEP 4:取り込んだ情報を横断統合し、隙間を見つける

Section titled “STEP 4:取り込んだ情報を横断統合し、隙間を見つける”

STEP 2で、各ソースは取り込んだ時点で構造化し、概念にも接続済みです。STEP 4でやるのは「今から構造化する」ことではなく、すでに構造化したものを横断して1枚の地図にすることです。これは複数のソースが揃って初めてできる作業——比較・マップ・隙間の発見——に絞られます。

AIに横断統合させる

research/ フォルダ全体を読んで、次を1枚にまとめてください(research/analysis/横断統合.md に保存)。
1. 競合比較表(competitors/ の各社を、価格帯・ターゲット・提供価値で1枚に)
2. 市場マップ(どの層に、誰が、いくらで売っているか)
3. お金が動いているのに、まだ誰も埋めていない隙間の候補

できあがる research/analysis/横断統合.md は、バラバラの sources/market/competitors/ を、競合マップ・隙間・「で、どこが空いているか」という1つの結論に束ねた地図です。これがOntologyで効くのは、次の3点です。

  • 散らばった情報の”読み出し口”になる:以降は個々のソースを見直さなくても、この1枚を読めば市場の全体像と隙間がつかめる。
  • STEP 5・中経への橋になる:市場選定(STEP 5)の判断も、中期経営計画の「現状認識(外部)」も、この横断統合MDをそのまま材料にできる。
  • 育て続けられるresearch/ に新しいソースが増えたら、作り直すだけで全体像が最新化される。1回で終わりではなく、Ontologyが育つほど精度が上がる”生きた地図”。

既存カテゴリーの罠と、狙うべき隙間

すでに確立されているカテゴリーには必ず競合が存在します。参入できても価格競争に巻き込まれ、対価が低く安定してしまいます。狙うべきは**既存カテゴリーの「隙間」**です。

分析の視点
1. このジャンルで、まだ誰もやっていないことは何か?
2. 既存プレイヤーが対応できていない顧客層はどこか?
3. AIを使えば一人でできるのに、まだ属人化されている作業は何か?
4. トレンドが向かっている先に、スキル不足が起きている領域はどこか?
例:飲食×AIの場合
【既存(参入が難しい)】
ランチ営業、デリバリー → 競合多数・利益率が低い
【隙間(AIで差別化できる)】
飲食店向けAI導入コンサル
→「現場を知っている × AIを使える」人材がまだ極めて少ない
仕込みオペレーションのコンテンツ化・販売
→ 再現性があり、時間を切り離して収益化できる
食体験のブランディング支援
→ 地域の飲食店はSNS発信のノウハウを持っていない

Tip: 横断して初めて見える接続を relations/ に足す 個々のソースの接続はSTEP 2で済んでいる。横断統合で新しく見えるのは、ソースをまたいだ関係——「競合A.md の弱みが、自分の 氏名(自分).md の強みとちょうど裏返し」「複数のソースが同じ隙間を別の角度で指している」——こうした横断的な気づきをAIに relations/links.json へ足すと、地図がさらに精密になる。これがOntologyが育つということ。(知り合いとの接続は、S6people/ の人物データベースが揃うとさらに深まる)


STEP 5:勝負する市場を決め、アクションプランを策定する

Section titled “STEP 5:勝負する市場を決め、アクションプランを策定する”

STEP 1で自分と自社を、STEP 2〜4で外の世界を体系化したら、最後は一点に決めてリソースを集中させ、取りにいく計画まで描くことです。

市場の選び方は3パターン

パターン特徴
オリジナル市場を作る自分だけのカテゴリーを定義する。競合がいない分、認知に時間がかかるが成功すれば独占できる
ニッチ市場を攻める小さくても確実な需要がある領域を深掘りする。参入しやすく専門性で差別化しやすい
トレンドのスキマを狙う伸びている市場のこぼれ球を拾う。需要が実証済みで動きやすい

どのパターンが正解かは状況次第です。大事なのは**「自分のスキルが最大限に活きる」かつ「お金が十分に回っている」**という2つの条件が揃っているかどうかです。STEP 1とSTEP 3で作ったデータが、この判断の根拠になります。

市場が決まったら、ターゲットを定める

市場:飲食店向けAI導入支援
ターゲット:
- 横浜・川崎エリアの個人経営飲食店
- 売上500万〜2,000万円規模
- SNS発信に興味はあるがやり方がわからないオーナー
- スタッフ3名以下で回している店舗

決めた市場・ターゲット・参入戦略は、research/analysis/参入戦略.md に1本のMDとしてまとめます。

参入戦略.md は、「どこで・誰に・何で戦うか」を決め切ったファイルです。横断統合MDが”市場の地図”なら、参入戦略MDはそこで自分が立つ場所に打った旗。選んだ理由(どのデータが決め手だったか)も一緒に残すのがコツで、市場環境が変わったとき「なぜこう決めたか」をたどって判断を更新できます。

アクションプランを策定する

市場とターゲットが決まっても、それだけでは動けません。最後に、その市場を手にするために何をするかを具体的な行動に落とし、どんな節目(事業マイルストーン)で事業を伸ばし続けるかをAIとシミュレーションします。

ここでも、これまで作ったOntology(氏名(自分).md会社名(自社).mdresearch/)を全部読ませるのがポイントです。自分のリソースと市場データを踏まえた、地に足のついた計画になります。

research/analysis/参入戦略.md と、ontology/・research/ 全体を読んだうえで、
「○○市場」を取りにいくアクションプランを作ってください。
- 最初の一手(いますぐ着手できること)
- 90日・半年・1年でやること
- 事業マイルストーン(顧客数・売上・案件数などの節目)
- 各段階で必要なリソース(時間・お金・人)とボトルネック
- 楽観/悲観の2シナリオで、想定される詰まりどころ
→ research/analysis/アクションプラン.md に保存
段階例(飲食店向けAI導入支援)
最初の一手既存の取引先1社にAI設定を試させてもらい、事例化する
90日事例をもとにLPを作り、有償で3件受注する
半年月5件・固定収益化。導入手順をテンプレ化する
1年テンプレを講座・コンテンツにして、時間から収益を切り離す

research/analysis/アクションプラン.md は、参入戦略を”動き”に変えたファイルです。戦略(どこで戦うか)だけでは動けないので、**最初の一手・90日・半年・1年の行動と、達成の節目(マイルストーン)**に落とします。日々の実行を actionlog/ に記録し、このファイルと突き合わせれば、計画と現実のズレが見える——進捗管理の基準点になります。

Tip: 計画は「シミュレーション」であって確定ではない アクションプランは一度立てて終わりではない。実行した結果(うまくいった/詰まった)を actionlog/ に記録し、定期的にAIへ「実績とプランのズレ」を分析させて更新する。S1で身につけた〈記録→分析→更新〉のサイクルを、事業計画そのものに回す。

このアクションプランが、Milestone 1:ビジネスモデルの完成へ向けた最初の設計図になります。

S2のOntologyの中心地は、この3つのMDです——横断統合.md(外の地図)/参入戦略.md(戦う場所)/アクションプラン.md(動き方)。市場や状況が動いたとき、まず更新するのはこの3つ。次のワークで作る中期経営計画は、あくまでこの3つを束ねた”最後の作品”であって、日々生き続け・育っていくのは、この3つの分析MDのほうです。

ターゲットが具体的であるほど、S3(発信を自分でコントロールする)での発信設計が明確になり、S4(ビジネスを多面展開する)での収益構造が組みやすくなります。市場とターゲットが決まって初めて、「どこで声を上げるか」が決まります。


S2は、自分と自社から始めて外の世界を取り込み、市場を決め、最後に1本の中期経営計画へ統合する——という流れです。そして立てた計画は実行・記録・更新でまわり続けます。

STEP 1 自分・自社をOntology化
people/氏名(自分).md ・ organizations/会社名(自社).md
STEP 2 外の世界を構造化ナレッジにして取り込む
research/sources/(記事・書籍・競合・画像)
STEP 3 本業を最適化する市場調査(3C・PEST・5フォース・市場規模)
research/market/ ・ competitors/
STEP 4 横断統合して「隙間」を見つける
research/analysis/(競合比較表・市場マップ)
STEP 5 勝負する市場を決め、アクションプランを描く
research/analysis/参入戦略.md ・ アクションプラン.md
ワーク すべてを統合して中期経営計画を組む
research/analysis/中期経営計画.md
実行 → actionlog/ に記録 → ズレをAIが分析 → 計画を更新
(ループ:research/ を育てながら、市場の解像度を上げ続ける)

STEP 1

  • 外から見た自分(ネット)と、自分のスキル・経験・投下できる資源を整理し、people/氏名(自分).md に集約した
  • S1の inbox/ から「想い・人生設計」を抽出し、people/氏名(自分).md に反映した
  • 会社の情報(理念・財務・業務など)を organizations/会社名(自社).md に集約し、自分個人と線引きした
  • 業界の外まで広げて、スキルが活きる市場をAIでリストアップした
  • いま思いつく知り合いの範囲で、スキルが刺さりそうな人を挙げた(本格的な人物分析はS6

STEP 2

  • ネット・書籍・動画・競合サイト・公的資料から情報を取り込み、research/sources/ にMD化した
  • 各ソースMDに出典・日付・要約・示唆を構造化して残した
  • 取り込みと同時に、関連する概念を ontology/concepts/、つながりを relations/links.json に接続した
  • 数字・事実を一次情報で裏取りした

STEP 3

  • 市場規模・競合・トレンド・お金の流れ・補助金・コスト/人材などをAIでリサーチし、research/market/ research/competitors/ に蓄積した
  • 3C・PEST・5フォース・市場規模などのフレームワークで、本業に紐づけて分析した
  • (本業がある人)既存顧客・取引先から一次情報を取り、research/sources/ に入れた

STEP 4

  • research/ 全体を横断統合し、競合比較表・市場マップ・隙間を research/analysis/横断統合.md にまとめた
  • 既存カテゴリーの隙間(スキル不足・未対応領域)を特定した
  • 見つけた隙間を ontology/relations/ で自分の概念・人物と接続した

STEP 5

  • 勝負する市場を1つに絞り込んだ
  • ターゲットを具体的に定義した
  • 参入戦略を research/analysis/参入戦略.md にまとめた
  • アクションプラン(最初の一手・事業マイルストーン)を research/analysis/アクションプラン.md にまとめた

ワーク:Ontologyで「中期経営計画」を作る

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S2の総仕上げです。これまでOntologyへ蓄積してきたすべてを使って、中期経営計画を1本作ります。

中期経営計画(中計)とは、これからの3年間、会社をどこへ・どうやって進めるかを描いた設計図です。「10年後のビジョン」と「今年の予算・年間計画」のあいだをつなぐ、いちばん実務に効くレイヤーの計画です。

ふつう、次の中身を含みます。

パート書くこと
現状認識自社の強み・弱み、外部環境(市場・競合・トレンド)
ありたい姿3年後にどうなっていたいか(ビジョン)と数値目標
戦略どの市場で・誰に・何で戦うか
重点施策戦略を実現する具体的な打ち手と、年度ごとのマイルストーン
経営資源必要なヒト・モノ・カネ・投資

本来、中計づくりは重労働です。環境分析、自社分析、数値の積み上げ……コンサルに頼めば数百万円、自前でも数か月かかります。ところがS2をやってきたあなたは、その材料がすべてOntologyに揃っています。

中計の各パートは、S2で作った成果物とそのまま対応します。

中計のパート使うOntology/research
現状認識(内部)氏名(自分).md会社名(自社).md
現状認識(外部)research/analysis/横断統合.md(+ market/competitors/sources/、PEST・5フォース)
戦略research/analysis/3C.md参入戦略.md
重点施策・マイルストーンresearch/analysis/アクションプラン.md
数値目標・経営資源売上規模(会社名(自社).md)+市場規模(market_size.md のTAM/SAM/SOM)

つまり中計づくりとは、バラバラに作ってきた構造化ナレッジを、1本の物語に統合する作業です。ゼロから書くのではなく、すでにある材料をAIに組み上げさせます。

1. 骨子をAIに組ませる

Ontologyと research をすべて読ませて、中計のたたき台を作らせます。

ontology/ と research/ 全体を読んだうえで、3年間の中期経営計画のたたき台を
research/analysis/中期経営計画.md に作ってください。
構成:
1. 現状認識(自社の強み・弱み=会社名(自社).md、外部環境=market/・competitors/)
2. 3年後のありたい姿(ビジョン)と数値目標(売上・利益・顧客数)
3. 戦略(どの市場・誰に・何で戦うか=参入戦略.md)
4. 重点施策と、年度ごとのマイルストーン(アクションプラン.md)
5. 必要な経営資源(ヒト・モノ・カネ・投資)
各項目に、根拠にしたファイル名を必ず併記してください。

2. 全文を読んで、自分の意志で書き直す ←最重要

AIが作る中計は、見た目が整っていても、それだけでは他人の作文です。S1で学んだとおり——Ontologyに価値を持たせるのは、いまの自分が本当に考えていること・賭けたいこと・覚悟です。全文を読み、「自分はこの3年をこう戦う」という意志を入れて書き直します。

このたたき台を読みました。次の点を自分の意志で直したいので書き換えてください。
- 3年後のビジョンは「規模拡大」ではなく「単価を上げて少人数で回す」方向にしたい
- この重点施策は自分のリソースでは無理がある。優先順位を下げる
- ここの表現は自分の言葉ではない。普段の言い方に直す

3. 数値目標を、根拠のある数字に詰める

「なんとなく売上2倍」ではなく、市場規模と現状から逆算します。

この中計の数値目標を、根拠付きで詰めてください。
- 現状の売上(会社名(自社).md)と、狙う市場のSOM(market_size.md)から逆算
- 3年後の目標売上・粗利・顧客数を、楽観/標準/悲観の3本で
- それぞれ「何件 × 単価」で達成するのかまで分解する

4. アクションログと紐づけて、生きた計画にする

中計は額縁に飾る書類ではありません。actionlog/ の日々の記録と月次でつき合わせ、ズレをAIに分析させて更新します(STEP 5のアクションプランと同じサイクル)。立てた瞬間から古くなっていく計画を、Ontologyで生かし続けます。

Tip: 中計は「S2の集大成」であり「次への入口」 ここで作る中計は、Milestone 1:ビジネスモデルの完成の中核成果物。そして各パートは後のスキルで深掘りされる——財務計画はS5S8、組織・採用はS6S7。中計はS2で完成させて終わりではなく、Framework全体で育て続ける幹になる。

ワークの完了目安

  • 中計の材料(自分・自社・research)がOntologyに揃っているか確認した
  • AIに骨子を作らせ、全文を読んで自分の意志で書き直した
  • 数値目標を市場規模・現状から逆算し、根拠付きで詰めた
  • research/analysis/中期経営計画.md として保存し、actionlogと紐づける運用を決めた

S2を勉強会や授業で扱う場合は、2時間×3回で以下の流れにすると実装しやすいです。

時間テーマ到達目標
12h自分と自社を言語化し、research/ を立ち上げるSTEP 1〜2。people/氏名(自分).mdorganizations/会社名(自社).md を作り(自分と自社を線引き)、Web記事・競合サイトから情報を取り込んで research/sources/ に最初のソースMDを数本作る
22h市場調査フレームワークで本業を分析し、横断統合するSTEP 3〜4。基礎データを market/ competitors/ に集め、3C・PEST・5フォースなどで本業に紐づけて分析。さらに競合比較表・市場マップ・隙間候補を analysis/ にまとめる
32hSTEP 5+ワーク:市場を決め、中期経営計画を作る市場・ターゲットを1つに絞り、参入戦略とアクションプランを固める。最後に ontology/research/ 全体から 中期経営計画.md を組み上げ、全文を自分の意志で書き直す

3回が終わった時点で、参加者は「自分と自社をOntology化し、各種メディアから情報を取り込んで構造化・体系化し、データで戦う市場を選び、最後に中期経営計画として1本にまとめる」——AX経営戦略の一連の流れを、自分の事業で体験した状態になります。